皮膚の浅い部分の黄色ブドウ球菌もしくは溶血性連鎖球菌による細菌感染症です。黄色ブドウ球菌による場合は痒くて大きな水疱ができます。水疱の中には多くの菌がいますので、これが破れて他の皮膚につくとあちこち感染します。ちょうど火事の火が離れた家に飛んで燃え移るのと同じようなので「飛火」と書きます。溶血性連鎖球菌による場合は痂皮(かさぶた)をつくり痛くて、発熱・咽頭痛(のどいた)・リンパ節腫脹などの全身症状を伴う場合が多いようです。この場合は連鎖球菌による腎障害に注意しなくてはなりません。治療はどんなに症状が小さくても抗生物質を内服し、痒い場合は抗ヒスタミン剤を併せて飲みます。特に溶血性連鎖球菌による場合は皮膚の症状がなくなってもペニシリンなどを10日間内服する必要があります。患部は抗生物質を塗布して必ずガーゼで覆います。バスタブ入浴はしてはいけません、石鹸を使いシャワー入浴にします。薬用石鹸は使わないように。きちんと治療すれば大体1週間以内に治ります。患部を覆っていれば登校登園はかまいません。プールは治癒するまでお休みです。
もうひとつ、とびひはアトピー性皮膚炎や虫刺され、かすり傷(擦過傷)など皮膚に湿疹や傷がある状態で発生しやすいのです。アトピー性皮膚炎や虫刺されの治療をきちんとしましょう。
参考情報