一般にフケが多い、鼻の周りが赤い、耳や耳の後ろに湿疹がでる、胸や背中の中央、お臍のまわりが赤く湿疹がでるなどの症状で自覚されます。
ヒトの体には脂腺がたくさんある場所があり脂漏部位と呼ばれます。脂漏部位は頭、前額、眉間、鼻翼、鼻唇溝、おとがい、胸骨部、肩甲間部、臍囲、外陰部などです。こうした場所に加えて腋や耳介などこすれる場所で一定の湿疹病変が生じた場合、これを脂漏性皮膚炎といいます。
原因は完全に判っているわけではありませんが、癜風菌によるアレルギー反応と考えられています。癜風菌とはほぼ全てのヒトが通常持っているカビ(常在菌の一種)です。
こうした成り立ちから、治療は癜風菌を殺す(ケトコナゾールの外用剤を塗る)癜風菌が起こした湿疹反応を抑える(ステロイドや軽い場合は非ステロイド外用剤を塗る)痒いのでかゆみ止めを飲むと言うことになります。但し癜風菌は雑草のようなもので、退治しても退治しても出てきますので、再発を繰り返すことが大変多いです。再発すればその度根気よく治療を続ける必要があります。類似疾患として特に頭皮に生じた場合、尋常性乾癬との区別が必要となります。
過度の飲酒はアルコールを肝臓で代謝する際に、皮膚のビタミンと言われるVitB2,6が補酵素として使われるため減少します。これらの減少が皮膚症状を悪化させます。
同じ癜風菌で生じる病気に癜風(「でんぷう」白なまず・黒なまず)があります。
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