アトピー性皮膚炎の外来

お薬の使い方や塗り方そして使用する量には決まりがあります。 アトピー教室ではアトピー性皮膚炎のでき方や薬の使い方とその意味を理解する教室です。

外来では、どのようにしてアトピー性皮膚炎ができるのかその病態を分かりやすく説明します。それを踏まえて治療方法について、保湿剤やステロイド・プロトピックの使い方―リアクティブ療法とプロアクティブ療法の違いとその方法、さらに薬の強さと場所そして使用量と使用期間さらにお薬を休んだり、再開する目安となる症状をご説明します。通常は1-2週間に1回、3-4回で治療方針が決まります。あとは急に悪化しなければ一月に1回程度の通院でコントロールします。

乳幼児では一部で食物が関与する場合がありますので、原因を血液検査やパッチテスト・プリックテスト(当院で施行します)でおよそ判断できます。しかし成人の場合は悪化要因が多岐にわたりますので、悪化要因の検索はなかなか難しいのです。

最近の治療上の進歩はTARC(タルク)を調べることで、症状の重症度が数値で示すことができるようになりました。重症度なら症状を診れば判るようなものですが、見た目良くても充分に炎症が抑えられていない場合は数値が高くなり、治療を続ける必要があります。この点が最も重要です。

理由は、患者さんの多くはステロイドに対して何らかの不安を持っておられ、塗りすぎを特に心配されます。その結果ステロイド使用量が必要量に対して少なくなる傾向があります。 TARC検査はステロイド使用量を客観的に示す指標になります。

ほとんどの方は通常の治療(ステロイド・タクロリムス・保湿剤・抗アレルギー剤)を継続すること特にプロアクティブ療法でコントロール可能です。

漢方薬はどの患者さんにも良く効くというわけではありませんが、極めて有効な例があります。保険で処方できますし副作用も少ないので、ぜひ試みてよい治療法です。

難治・重症の方にはNB-UVVB療法(ナローバンドUVB)やシクロスポリン(ネオーラル®)、ヒト型ヒトIL-4/13受容体モノクローナル抗体(デユピクセント®)という選択肢もあります。